1) 心房中隔欠損症患者の血中代謝物プロファイルを解析したところ、血行動態を反映してβヒドロキシ酪酸(βOHB)および2-アミノ酪酸(2-AB)が上昇していた。ケトン体の一つであるβOHBは酸化ストレスに対し心保護的に作用することを明らかにした。2-ABは不全心のグルタチオン代謝と密接に関連することがわかった。2) 左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の病態は極めて複雑であるが、糖尿病と肥満は病態を増悪させる重要な因子であることが知られている。糖尿病患者では肥満が左室長軸方向の収縮能ならびに左室拡張能により大きく影響していることを明らかにした。
|