冠動脈疾患患者372症例の血栓形成能をT-TASを用いて評価した。血小板機能の指標であるPL-AUC値を測定すると、抗血小板薬非服用群に比べて、抗血小板薬単剤群と二剤併用群ではPL-AUC値が段階的に低下し、抗血小板薬の相加的な効果を証明できた。次に、心房細動に対する高周波カテーテルアブレ-ション(CA)施行例に対しては、CA前、3日後、1ヶ月後にT-TAS値(AR-AUC)を測定し、同様に周術期出血性合併症との関連性を評価した。その結果、CA周術期の出血性合併症に関しても、T-TAS値は有意に相関しており、CA手技による出血性合併症を予測できる可能性が示唆された。
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