研究課題
基盤研究(C)
本研究において、一部の狭心症患者ではステントを用いないバルーンのみによるカテーテル治療(ステントレスPCI)が薬剤溶出ステントを用いる治療と同等の成績であることが示された。ステントレスPCIでは、ステントが残存しないことによりステント血栓症やステント周囲に出現する新たな病変が予防される。そのため安全に抗血栓療法が減量可能となり、出血や心筋梗塞が同時に予防されることにより長期予後改善が期待される。加えて、手術の際も安全に抗血栓療法が中断可能となり、出血を中心とした術後合併症の予防にも貢献しうると考える。さらに、冠動脈バイパス術が必要となった場合もステントが手術の障害になるという事態も回避できる。
医歯薬学、臨床循環器内科学