研究課題
神奈川循環器救急レジストリー (K-ACTIVE) において下記の解析を行った。2015.10月から2018.3月までで約3200例の症例が登録された。平均年齢は69歳で男性が76%を占めていた。患者背景として高血圧が67%、糖尿病が34%、脂質異常症が56%、現在の喫煙が36%、過去の喫煙が29%であった。Killip分類ではⅠが79%、Ⅱが10%、Ⅲが4%、Ⅳが6%であった。ST上昇型心筋梗塞が76%、非ST上昇型が24%であり、前壁梗塞が46%、下壁梗塞が34%、側壁梗塞が19%であり、陳旧性心筋梗塞が9 %含まれていた。受診形態では、救急車直接搬送が58%、他院からの転院搬送が21%、直接来院が20%、院内発症が2%であった。Onset to Door timeは平均107分で転院搬送群が有意に長かった。Door to Device timeは平均78分で直接来院群で有意に長かった。また、病院前12誘導心電図の記録の有無では、記録群がDoor to Cathlab timeやFirst medical contact to Door timeが有意に短かった。院内転帰は全体では死亡率が4.6%であった。また、日中発症群と夜間発症群でのデータの比較をおこなった。夜間群の方が救急直接搬送が有意に多く、転院搬送や直接来院が少なかった。Door to Cathlab/TIMI (2 or 3) timeは両群でかわらなかったが、Onset to Cathlab/TIMI (2 or 3) timeは夜間群で有意に短かった。カテーテルインターベンションの施行部位による違いでは、経橈骨アプローチの方が経大腿アプローチに比べて有意に院内死亡は低く入院期間は短かったが、Propensity Score Matching後では、院内死亡率はかわらなかったが入院期間は有意に短かった。
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