研究課題/領域番号 |
15K09105
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
河合 康幸 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (40324157)
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研究分担者 |
藤林 幸輔 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10633323)
中西 宏明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90392274)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 酸化ストレス / 冠攣縮性狭心症 |
研究実績の概要 |
初年度は、研究試料の採取・解析に対して倫理員会の承認を得る手続きを行った。また現在、冠攣縮性狭心症患者の血液を採取し、一部試料の解析を行っている最中である。 これまでに、安静時胸痛を主訴に受診し、冠動脈造影で冠動脈に有意狭窄を認めなかった24人の患者にアセチルコリン負荷試験を行った。そのうち12人が負荷試験陽性(陽性群)、残りの12人が陰性(陰性群)であった。これらの患者で血漿グルタミン酸濃度を測定したところ陽性群55.2±17.3 nmol/ml、陰性群36.1±17.3 nmol/miと陽性群が陰性群に比べて有意に高値(P<0.02)であった。さらに酸化ストレスとの関連を調べるために、酸化ストレスマーカーとしてニトロチロシンとヒドロキシノネナールを測定する前に、全身の酸化ストレス状態を表すd-ROM試験を行ったが、血漿グルタミン酸濃度との有意な相関が認められなかった。 これ以外に、狭心症が疑われる非糖尿病患者において、連続血糖モニタリングを行い、一日の血糖変動の指標であるMAGE(Mean Amplitude of Glycemic Excursions)を測定し、冠動脈造影の結果から冠動脈病変の重症度をGensini scoreで評価したところ、MEGEは、Gensini Scoreと有意な正の相関(r=0.57, P<0.003)を示した。このことから非糖尿病患者においても、血糖変動が冠動脈疾患の進展に重要な役割を果たしていることが、明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
解析に必要な十分なサンプル数が集まっていないこと。
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今後の研究の推進方策 |
本年も、冠攣縮性狭心症患者のサンプルをさらに増やし、統計学的に必要なサンプル数に到達すれば順次、解析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の実施が遅れているため。
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次年度使用額の使用計画 |
十分なサンプル数が集まれば、研究計画に従い、物品購入を行い、解析を進めていく予定である。
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