研究課題/領域番号 |
15K09106
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
森田 英晃 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80445981)
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研究分担者 |
石坂 信和 大阪医科大学, 医学部, 教授 (20270879)
星賀 正明 大阪医科大学, 医学部, 教授 (90309154)
伊藤 隆英 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00319550)
藤田 修一 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80722628)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | FGF23 / α-Klotho / 心不全 / 心筋症 / 心臓リモデリング |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、心筋症の症例において、血清fibroblast growth factor-23 (FGF23)、α-Klothoと心臓リモデリング・心機能との関連について検討することである。 平成27年度は循環器内科病棟へ入院となった患者約900名のうち、心筋症患者約50症例から本研究参加の同意取得が得られた。対象症例の血清保存およびELISA法を用いてFGF23、α-Klotho順次測定している。現在、心筋症別の患者背景因子、薬物療法、カルシウム・リン代謝関連因子を中心とした各種血液検査結果とFGF23、α-Klothoとの関連の有無を検討を行った。 現在までの報告と同様にFGF23と左室駆出率は負の相関、左室重量係数とは正の相関を示しており、FGF・α-Klothoは心臓リモデリングに重要なバイオマーカーであることが示唆される。中間解析結果であり未発表データだが、FGF23高値と心筋症の関連が示唆されている。来年度以降、症例数登録が増加するため、心筋症タイプ別に心臓リモデリングへの影響を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H27年度は大阪医科大学循環器内科に入院となった症例から、本研究への参加同意取得、血清サンプル保存、患者データベース構築を行った。同意が得られた約900症例のうち心筋症症例は50症例あり、現在FGF23およびα-Klotho測定を随時行っている。得られた結果を元に心筋症別の解析を行っており、結果はH28年度に専門学会での発表、英語論文投稿を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度は順調に循環器内科入院症例を対象に本研究の参加同意が得られたが、心筋症患者の割合が約5%であり、さらなる症例蓄積が必要である。現在まで当教室ではFGF・α-Klotho測定システムは構築されており、症例数の蓄積が最大の課題と考える。近年、心不全症例の入院数は増加傾向にあり、さらなるデータ蓄積を推進する。同時に、心不全治療前後でFGF・α-Klothoが変動するかを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
FGF23・α-Klotho測定のためのELISAキット購入が主たる支出である。 登録症例数の予想が難しく、差額がわずかに発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度の使用金額を踏まえて、平成28年度の支出額を検討する。 ①研究結果を元に複数の学会発表を行う。②症例数増加に伴い、測定試薬を購入する。③論文作成に必要な統計解析などのコンピューターソフト購入するなどを検討している。
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