研究課題
a)TPF plaque study:26症例34血管を登録しCTとOCT画像を精度高くfusionする方法論を確立した。それを用いて冠動脈CTとOCTの内腔面積測定の一致度について評価をおこなった。石灰化の多い病変であってもHeartFlow社の自動認識機能を使えば内腔の評価が正確に行え、血行力学的因子の評価も正確に行えることを示し論文化した。更に不安定プラークの局在が、FFRCTを用いて求めた血行力学的因子と関連することを明らかにし学会報告した。これらの因子を組み合わせることでより高頻度にTCFAの発生を予知できる可能性を示した。b) TPF stent studyデザインの異なる3種類のDESをランダム化し留置した直後の流体解析から、ストラットの厚いNobori stentで治療された病変が最もWSSが低い領域が多いことが分かった。ストラットの薄い、リンクの少ないPromus stentはWSSが低い領域が少なかった。その後、cluster解析を行った結果、従来指摘されてきたwall shear stress(WSS)のみでなく、WSSの持続時間(WSSET)や変化(WSS variability)がその後の血管修復に影響を及ぼすことがわかった。WSSが低く、WSSETが長い部分は有意にNobori stentで治療された率が高く、また慢性期の内膜肥厚に伴う内腔の狭小化が起こることが分かった。一方WSSが高く、WSSETが短くWSS variability が大きい部分はPromus stentで治療された割合が高く、そのような部位は内腔が狭小化しにくいことが分かった。以上より、現行のDESでもその後の修復過程に血行力学的因子が関与することが示された。今後より有効かつ安全なDESのデザインを考えるうえで重要な知見が得られた。
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EuroIntervention
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10.4244/EIJ-D-17-01132