研究課題/領域番号 |
15K09123
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
梅本 誠治 広島大学, 病院(医), 教授 (90263772)
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研究分担者 |
川野 伶緒 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (00744210)
河村 敦子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90509530)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | I度高血圧 / 食事 / 魚油 / メタボリックシンドローム / 正常高値血圧 |
研究実績の概要 |
米国心臓協会はDietary Approaches to Stop Hypertension(DASH)食の介入試験を行い、有意な降圧効果が示された。さらに、高血圧患者において魚油に多く含まれるn-3多価不飽和脂肪酸の摂取量を増加させると降圧効果があり、メタボリックリスク改善にも有用であったことが報告されている。本研究では、米国心臓協会が推奨するDASH食をもとに独自に開発した日本人向け和食を用いてこれらの効果をランダム化平行群間比較試験において検討するとともに、「魚を使用したハンバーグ」を追加摂取させ、本試験食を使用した研究対象食による降圧効果だけでなく、体重、脂質、糖代謝と介入前後の研究参加者の行動変容に対する効果を対照(通常食)群と比較検討する。研究計画書は2015年9月倫理審査委員会の承認を得た。対象は、40歳以上74歳以下、性別不問、診察室血圧にて正常高値血圧あるいはI度高血圧があり、降圧剤を服用していない者で、ポスターと新聞広告にて研究参加者を募集後、研究について説明会を開催し、研究の概要について説明同意文書に基づいて説明し、46名から文書にて同意を取得した。対照群、1日1食群と1日2食群の3群にランダム化し、2016年3月から2ヶ月間の研究対象食による介入試験を実施し、家庭血圧計を用いて血圧の推移を見るとともにメタボリックリスクについて観察した。介入は4月末で終了し、現在介入後4ヶ月の後観察を実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在臨床試験において、食事による介入試験を終了し、4ヶ月間の後観察期間中である。研究参加者が2度募集を行ったが、目標症例数の約50%しか応募がなかった。しかし、食事によるランダム化比較試験の多くが症例数は1群20-50例程度であることから試験を開始した。介入期間の血圧・体重の低下度と血液検査結果を確認して、症例の追加を実施するか研究グループで検討を行う。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、現在進行中の臨床試験を完遂し、本年8月末には終了する。本試験の介入期間前後のバイオマーカーの推移を検討し、症例を追加するか研究グループで検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
臨床試験の計画と倫理審査委員会の承認手続きに時間がかかり、ランダム化のシステム構築とさらに研究参加者が少なかったため再公募を実施したことから試験開始が2015年10月になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
臨床試験の血液検査等の費用並びに情報収集のための学会等への出席に使用する予定である。
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