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2016 年度 実施状況報告書

肺高血圧症に対する新規バイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K09127
研究機関順天堂大学

研究代表者

小西 博応  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50459145)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード肺高血圧 / LR11 / バイオマーカー
研究実績の概要

可溶型LR11濃度が、PAH患者で上昇していることを見出しているが、本研究では前向き研究を行い、診断、治療効果判定のバイオマーカーとして確立を目指すと同時に、PAHへの新たなる治療薬の開発に挑む。肺高血圧症を疑う症例対し、血清sLR11濃度を測定、PAHの有無及び、肺高血圧症ニース分類2群(左心疾患による肺高血圧症)、3群(呼吸器疾患に伴う肺高血圧症)4群(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)と鑑別をすることで、血清学的バイオマーカーのカットオフ値を明らかにする。現在、2群PH(左心疾患に伴うPH)である僧房弁閉鎖不全症に伴うPHでは、PH(-)群と比し、PH群でLR11濃度が有意に上昇しており、更なる検討を行っている。LR11欠損マウスを用い、低酸素惹起性肺高血圧発症の抑制を証明した。本研究期間ではヒトPAH病理像を再現するモデルとして開発された肺高血圧ラットモデル(VEGF受容体拮抗薬(Sugen 5416)皮下注+低酸素3週飼育+常酸素10-11週飼育)(Abe K.Circulation 2010)を用い、経時的に肺組織中LR11発現を分子生物学的手法で解明する。病理所見とLR11発現の関係を見ることで、実際にヒトでみられる病初期(中膜肥厚)から末期(plexiform lesion)で、LR11がどの時期に発現し重要か、明らかになる。また血清sLR11濃度を測定しバイオマーカーとしての有用性を明らかにすることで臨床研究でのバイオマーカーとしての裏付けができる。Sugen肺高血圧ラットモデルでは、LR11濃度の上昇が、経時的にみられておらず、そのメカニズムを検討している。
。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

LR11濃度測定は、ELISAを用いて解析するため、出来れだけ、同時に検体測定を行うため、臨床研究での遅れが出ている。また、ラットモデルでは、LR11発現が、経時的でないため、更なるメカニズムを検討している。

今後の研究の推進方策

測定後の解析を外部委託にすることにより、解析時間の短縮が期待される。

次年度使用額が生じた理由

LR11濃度測定を一括して行う予定であり、そのための試薬を前年度購入していない為、使用額が当初の予定より少なくなっている。

次年度使用額の使用計画

今年度、患者サンプルを一括して行い、dataを集積し、学会発表、論文投稿を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Deletion of LR11 Attenuates Hypoxia-Induced Pulmonary Arterial Smooth Muscle Cell Proliferation With Medial Thickening in Mice.2016

    • 著者名/発表者名
      Le Jiang, Hakuoh Konishi, Fariz Nurwidya, Kimio Satoh, Fumiyuki Takahashi, Hiroyuki Ebinuma, Kengo Fujimura, Kiyoshi Takasu, Meizi Jiang, Hiroaki Shimokawa, Hideaki Bujo, Hiroyuki Daida
    • 雑誌名

      Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology

      巻: 36 ページ: 1972-1979

    • DOI

      10.1161/ATVBAHA.116.307900.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Deletion of smooth muscle cell proliferation regulator LR11 attenuates the hypoxia-induced pulmonary arterial remodeling with medial thickening in mice2016

    • 著者名/発表者名
      Hakuoh Konishi, Kiyoshi Takasu
    • 学会等名
      European Society of cardiology
    • 発表場所
      Roma Italy
    • 年月日
      2016-08-27 – 2016-08-31

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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