研究実績の概要 |
冠動脈CT上のhigh riskプラークの特徴として、low attenuation plaque, positive remodeling を伴う事が報告されているが、管電圧等の撮影条件によりCT値は変動するためその客観性には問題がある。 我々は冠動脈のプラーク量、プラーク性状をより客観的、定量的に評価できるLabeling method を用いたplaque 解析softを開発し、異なる管電圧間でも同等にプラーク性状が評価可能かどうか検討した。 剖検例10例(21vessels. Noncalcified plaque 17、mixed plaque 4)を対象とし、Coronary CT angiographyを80kv, 100kv, 120kvの3種類の管電圧で撮影を施行した。CTは320列ADCT (TOSHIBA Aquilion One Vison Edition)を用いた。plaque の存在部位のminimum lumen areaを従来用いられているcolor mapping 及びlabeling method を用いて解析し、それぞれのプラーク成分面積を算出し比較検討した。 color mapping では血管周囲組織にnecrotic core を認めたが、Labeling method では80kv, 100kv, 120kvそれぞれで認められなかった。Fibrous plaque area はLabeling methodでは80kv vs. 120kvで相関係数0.97 (p<0.0001), 100kv vs. 120kv.相関係数0.91 (p<0.00001)とcolor mappingに比し強い相関を認めた。Calcified plaque areaは color mapping, Labeling method ともに 良好な相関が維持された。Labeling method 用いる事で、異なる管電圧間でも同等にプラーク性状が評価可能であった。 現在実際の被験者のエントリーを開始している。
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