ミトコンドリア蛋白のProteomeとmicro array解析により、心不全(圧負荷心不全モデル)において、コントロール群との比較で、発現が減少する新規ミトコンドリア特定蛋白 9030617O03Rikを見出した。ミトコンドリア蛋白9030617O03Rikは、心不全の進行に伴い減少していた。アミノ酸配列からこの酵素は、Dアミノ酸の代謝に関与している可能性が示唆され、この蛋白を欠損したマウスを作製し検討した。その結果、哺乳類では、世界で初めて心筋にD-グルタミン酸が、蓄積していることが証明された。酵素反応からこの蛋白は、D-グルタミン酸を5オキソDプロリンへと代謝していることを証明し、9030617O03Rikは、Dグルタミン酸サイクラーゼであることが証明された。以上の結果についてSci Rep. 2017 Mar 7;7:43911. doi: 10.1038/srep43911.に公表した。さらに2017年7月には遺伝子データベースにおいて9030617O03Rik は、Dグルタミン酸サイクラーゼDGLUCYと決定された。
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