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2015 年度 実施状況報告書

細胞外マトリックスの3次元的定量による肺の成長・過膨張・気腫形成の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K09172
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 晋  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40378691)

研究分担者 陳 豊史  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00452334)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード細胞外マトリックス / 肺気腫 / メカニクス
研究実績の概要

モデルマウスの作成と肺メカニクス測定、固定サンプル取得は順調に経過している。
多光子励起レーザ走査型顕微鏡による細胞外マトリックスの3次元画像取得については現在のところ、本学の医学研究支援センターの協力を得て条件調整を進めている。
同時に、より巨視的な形態変化の不均一性として動物用CTを用いて肺傷害の不均一性を評価し、同一マウスにおける肺メカニクス測定を行い、数学的モデル解析を介して得られた不均一性の指標との関連性を検討した。エラスターゼ障害肺気腫モデルマウスにおける巨視的な障害の不均一性は動物用CT画像の頭尾方向の不均一性として、肺容量の頭尾方向12分割におけるばらつきの指標をCV-LAVとして算出。肺メカニクスは呼吸インピーダンス測定結果を不均一性を加味した数学モデルにフィットさせ算出したCV-Hを不均一性のパラメーターとして算出した。得られた結果として、エラスターゼ傷害肺気腫マウスでは、コントロールに比べ有意に肺メカニクス測定における周波数依存性が減弱しエラスターゼの用量依存性のコンプライアンス上昇と共に、CV-LAVとCV-Hが有意な関連を認め、統計学的に有意な決定因子として確認できた。(p<0.001, R^2=0.6)。
今後更に、本検体を元に呼吸器系の各ユニット単位におけるECMの局在を算出し、数学的モデルに依存しない構造的不均一性と肺メカニクス測定との相同性を示す計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多光子励起レーザー走査型顕微鏡によるマウス肺サンプルのイメージングに関して、条件を調整して画像取り込み手法の適正化を図っている。
モデルマウスの固定肺サンプル採取、肺メカニクス測定は順調に進行し、動物用CTによる巨視的な形態変化の評価と肺メカニクスの関連性など、既に有望な結果を得ている。

今後の研究の推進方策

多光子励起レーザ走査型顕微鏡による画像取得プロトコールの確立、画像データの解析と肺メカニクス測定データとの対比を行う。同時に、固定肺病理標本を用いた古典的手法との整合性も検討する。

次年度使用額が生じた理由

予備実験、条件設定に予想以上に時間を費やしたため。

次年度使用額の使用計画

次年度には実験が進行すると見込まれ、速やかに消費されると予想される。

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公開日: 2017-01-06  

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