研究課題
本研究対象となる症例(日本呼吸器学会COPDガイドライン第4版に基づきCOPDと診断されている症例、呼吸器疾患のない健常対照群を順次集積しつつ、被験者より気道上皮を細胞診用ブラシにて採取して症例を蓄積している。得られた検体より、mRNA抽出、タンパク質抽出を行い、初代継代培養を行い、検体の集積を行っている。得られた検体より、順次PI3Kδ、PTEN等の評価を行っており、COPD患者より得られた状態でPI3Kδは総PI3Kに対する比率が上昇しており、PTENとの比においても、PI3Kδ/PTEN比が上昇している中間結果を得ている。さらに、in vivoにおける検討として、COPD患者、非COPD患者の切除肺のパラフィン包埋検体を入手しており、PTEN、PI3Kδの免疫染色にむけて、条件の適正化を行っている。in vitro実験としては、タバコ抽出液(Cigarette smoke extract;CSE)刺激によるPI3Kδ、PTENの変動を評価するために、ヒト株化気道上皮を用いた実験を行っており、この結果を待って、初代継代細胞によるCSE実験に繋げるべく、実験を行っている。また、RNA干渉(RNAi)実験に関しては、計画段階であって、前述の評価結果を得て、実験条件の適正化を行う予定である。全自動ライブセルイメージングシステム(INCUCYTE ZOOM)による評価も準備中である。
3: やや遅れている
気管支鏡下での気道上皮採取において、同意取得が得られない場合があること。また、同意を得て採取を行った場合も、得られる細胞数が少ない場合などがあるため。
ひき続き症例の集積を進めつつ、得られたサンプルから、検討対象であるPTEN、PI3Kδ等の評価を開始していく。
研究の進捗に伴い試薬を購入しているため、次年度使用額が若干生じた。
実験試薬を購入予定である。
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