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2017 年度 実績報告書

レプチンによるヒト肺線維芽細胞の活性化機序

研究課題

研究課題/領域番号 15K09202
研究機関独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部)

研究代表者

田下 浩之  独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部), 臨床研究部, アレルギー科医長 (00407933)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード肥満 / 線維芽細胞 / 喘息 / レプチン / アディポカイン / Ob-R
研究実績の概要

背景:レプチンは、脂肪細胞から分泌されるホルモンであり、視床下部に作用して摂食抑制作用、エネルギー消費亢進作用を示すが、他の作用として、好酸球や好塩基球等の炎症細胞を活性化することで全身の炎症を促進することが報告されている。また、炎症細胞以外にも、肺の構造細胞、気道上皮細胞にも作用し、その活性化を引き起こすことが報告されている。しかしながら、レプチンによる肺線維芽細胞に対する影響はほとんど明らかにされていない。
目的:レプチンが肺線維芽細胞に及ぼす影響およびその機序を明らかにすることを目的とする。
方法:正常ヒト肺線維芽細胞(NHLF)に、レプチンおよび炎症性サイトカインを作用させ、これらの細胞のサイトカイン産生を解析した。また、同様にレプチンを作用させ、NHLFの増殖能解析した。最後に、NHLFによるレプチンレセプター、ObRの発現を、realtime PCRおよびflowcytometryにより解析した。
結果:レプチンは、濃度依存的にNHLFのMCP-1、EotaxinのmRNA発現およびタンパク発現を増強した。また、レプチンは濃度依存的にNHLFの細胞増殖を促進した。レセプター発現を解析したところ、レプチンは遺伝子レベル、タンパクレベルで既知のレプチンレセプター、Ob-Rを発現しており、Ob-RをSiRNAでノックダウンし、レプチンを作用させると、NHLFのレプチンによるEotaxin産生増強作用は減弱した。
考察:肥満が喘息を増悪させる機序の一つに、レプチンのOb-Rを介した肺線維芽細胞からのサイトカイン、ケモカイン産生能の増強および増殖能の亢進が関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Baseline serum CXCL10 and IL-12 levels may predict severe asthmatics' responsiveness to omalizumab2018

    • 著者名/発表者名
      Suzukawa Maho、Matsumoto Hisako、Ohshima Nobuharu、Tashimo Hiroyuki、Asari Isao、Tajiri Tomoko、Niimi Akio、Nagase Hiroyuki、Matsui Hirotoshi、Kobayashi Nobuyuki、Shoji Shunsuke、Ohta Ken
    • 雑誌名

      Respiratory Medicine

      巻: 134 ページ: 95~102

    • DOI

      10.1016/j.rmed.2017.12.002

    • 査読あり
  • [学会発表] 喘息患者に対する気管支サーモプラスティ後1年間の安全性および有効性の検討2017

    • 著者名/発表者名
      田下浩之
    • 学会等名
      第40回日本呼吸器内視鏡学会学術集会
  • [図書] 術後管理 気管支サーモプラスティパーフェクトガイド2018

    • 著者名/発表者名
      石井芳樹、田下浩之
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      日本医事新報社

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公開日: 2019-12-27  

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