研究課題/領域番号 |
15K09227
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研究機関 | 東北薬科大学 |
研究代表者 |
海老名 雅仁 東北薬科大学, 大学病院, 呼吸器センター長 (10280885)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 進行性肺線維症 / 特発性肺線維症 / 循環miRNA |
研究実績の概要 |
1.当該研究課題の対象である進行性肺線維症のなかでも中心的な疾患である特発性肺線維症に対して新たに保険適応となったニンテダニブ(オフェブ)が発売認可を得たのが平成27年8月31日であり、さらに申請者が所属する施設との特定使用成績調査(発売後投与を受けた患者全員)の契約が終了して実際に処方が可能になったのは平成27年10月であった。このため所属施設の倫理委員会に当該臨床研究を申請し、承認を受けたのは平成27年11月12日(承認番号2015-2-033)になった。 2.新薬であるニンテダニブの投与は、それまでピルフェニドンが投与されながらも治療効果が十分ではないと考えられた患者に対して切り替えることが多く、当初の目的であった無治療で観察されていた特発性肺線維症をはじめとする進行性肺線維症に対する治療の前後の患者検体での比較に適する患者は得られなかった。 3.また、ピルフェニドン服薬患者に対してNアセチルシステインを吸入する患者の治療効果を確認する全国的な医師主導による臨床試験にも参画し、その最終の実施を所属施設の倫理委員会に申請し、承認を受けたのは平成28年2月8日(承認番号2015-2-041)になった。この結果、特発性肺線維症に対する治療薬がニンテダニブ、ピルフェニドン、およびピルフェニドン服薬+Nアセチルシステイン吸入となった。 4.さらに、タクロリムスの結合蛋白(FK-BP10)が特発性肺線維症患者の肺内に高まっていること、オフェブとピルフェニドンにFK-BP10の抑制効果に差があることなどの新しい知見が得られた(AJRCCM, 2015)。 5.このため初年度平成27年度に、当該臨床研究の遂行に当たり登録患者の臨床検体や臨床データの保存のために計上していた物品費40万円は、平成28年度に経常し直し、津六患者の検体と解析を2年間にわたって遂行する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該研究課題の対象である進行性肺線維症のなかでも中心的な疾患である特発性肺線維症に対して新たに保険適応となったニンテダニブ(オフェブ)が発売認可を得たのが平成27年8月31日であり、さらに申請者が所属する施設との特定使用成績調査(発売後投与を受けた患者全員)の契約が終了して実際に処方が可能になったのは平成27年10月であった。このため所属施設の倫理委員会に当該臨床研究を申請し、承認を受けたのは平成27年11月12日(承認番号2015-2-033)になったため。
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今後の研究の推進方策 |
ピルフェニドン服薬患者に対してNアセチルシステインを吸入する患者の治療効果を確認する全国的な医師主導による臨床試験にも参画し、その最終の実施を所属施設の倫理委員会に申請し、承認を受けたのは平成28年2月8日(承認番号2015-2-041)になった。この結果、特発性肺線維症に対する治療薬がニンテダニブ、ピルフェニドン、およびピルフェニドン服薬+Nアセチルシステイン吸入となった。さらに、タクロリムスの結合蛋白(FK-BP10)が特発性肺線維症患者の肺内に高まっていること、オフェブとピルフェニドンにFK-BP10の抑制効果に差があることなどの新しい知見が得られた(AJRCCM, 2015)。このため初年度平成27年度に、当該臨床研究の遂行に当たり登録患者の臨床検体や臨床データの保存のために計上していた物品費40万円は、平成28年度に経常し直し、津六患者の検体と解析を2年間にわたって遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究課題の対象である進行性肺線維症のなかでも中心的な疾患である特発性肺線維症に対して新たに保険適応となったニンテダニブ(オフェブ)が発売認可を得たのが平成27年8月31日であり、さらに申請者が所属する施設との特定使用成績調査(発売後投与を受けた患者全員)の契約が終了して実際に処方が可能になったのは平成27年10月であった。このため所属施設の倫理委員会に当該臨床研究を申請し、承認を受けたのは平成27年11月12日(承認番号2015-2-033)になった。新薬であるニンテダニブの投与は、それまでピルフェニドンが投与されながらも治療効果が十分ではないと考えられた患者に対して切り替えることが多く、当初の目的であった無治療で観察されていた特発性肺線維症をはじめとする進行性肺線維症に対する治療の前後の患者検体での比較に適する患者は得られなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
ピルフェニドン服薬患者に対してNアセチルシステインを吸入する患者の治療効果を確認する全国的な医師主導による臨床試験にも参画し、その最終の実施を所属施設の倫理委員会に申請し、承認を受けたのは平成28年2月8日(承認番号2015-2-041)になった。この結果、特発性肺線維症に対する治療薬がニンテダニブ、ピルフェニドン、およびピルフェニドン服薬+Nアセチルシステイン吸入となった。さらに、タクロリムスの結合蛋白(FK-BP10)が特発性肺線維症患者の肺内に高まっていること、オフェブとピルフェニドンにFK-BP10の抑制効果に差があることなどの新しい知見が得られた(AJRCCM, 2015)。 このため初年度平成27年度に、当該臨床研究の遂行に当たり登録患者の臨床検体や臨床データの保存のために計上していた物品費40万円は、平成28年度に経常し直し、津六患者の検体と解析を2年間にわたって遂行する。
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