健診受診者コホートを対象とした研究では、腎関連指標(腎機能低下、高尿酸血症、尿中アルブミンの漏出)が、生命予後、心血管予後の独立した危険因子であることを明らかにした。ヒト腎疾患症例を対象とした研究では、糸球体、尿細管、間質の各細胞に多数のmicroRNAが発現しており、その発現プロファイルが腎疾患ごとに異なること、IgA腎症では特定の尿中microRNA発現量が1年後の腎機能低下と相関することを明らかにした。これらのことから、腎障害や尿バイオマーカーが、生命予後・心血管予後の指標として有用であることが、一般住民・腎疾患患者においても確認された。
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