慢性腎不全により透析治療を必要とする患者は依然減少しない。腎障害の発症・進展に慢性炎症が関与していることがこれまで示されている。本研究課題では、進行性腎障害における自然免疫の意義を検討した。その結果、自然免疫に深くかかわる、マクロファージの新たな制御因子を見出した。また、ヒト進行性腎障害において、マクロファージより産生されるマクロファージアポトーシス抑制因子(Apoptosis inhibitor of macrophage :AIM)の沈着が蛋白尿増加、eGFR低下と相関することが明らかとなった。進行性腎障害において、慢性炎症の意義を、マクロファージを中心に解明した。
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