外来抗原TLR9の活性化により、メサンギウムへのIgA、IgG、C3沈着を伴った腎組織障害が誘導される。血清糖鎖異常IgA、IgG-IgA免疫複合体、BAFF/APRILの有意な増加を認め、さらに、血清APRILは糖鎖異常IgAおよびIgG-IgA 免疫複合体と有意に相関した。また、TLR9の活性化により脾細胞IL-6産生およびAPRIL発現が亢進し、IL-6、APRILの刺激により糖鎖異常IgAの産生が亢進することが確認された。以上より、IgA腎症において、TLR9活性化によりIL-6およびBAFF/APRIL産生亢進が誘導され、腎炎惹起性免疫複合体形成が亢進されると考えられる。
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