研究課題/領域番号 |
15K09283
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
中川 直樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10451460)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 線維化 / 血管周細胞 |
研究実績の概要 |
本研究では、血管周細胞(Pericytes: PCs)特異的に、免疫反応において中心的役割を果たす転写因子である NF-kB シグナルをノックアウトおよび過剰発現させることで、アンジオテンシンII負荷モデルにおける血管周細胞の NF-kB シグナルの役割を解明し、高血圧性腎障害の新規治療への応用を目指すことを目的としている。そこで我々は、PCs マーカーであるCollagen 1a1(Col1a1)遺伝子のプロモーター制御下で Cre リコンビナーゼを発現するマウスと、NF-kB シグナル伝達系において中心的役割を担うことが知られている IKKb をコンディショなるに過剰発現するマウスと掛け合わせることで、時間的・空間的に PCs 特異的に NF-kB シグナルを過剰発現したマウスの病態モデルを解析することにし、交配・繁殖に成功した。そして、Col1a1 の Cre リコンビナーゼの発現を確認するために、ROSA26-tdtomato マウスとも掛け合わせ、タモキシフェン投与により、Col1a1 が血管周細胞に発現していることを確認した。現在、これらマウスに高血圧性腎障害を惹起するモデルとして確立されているアンジオテンシンII負荷+食塩負荷を用いて、血圧・腎機能および腎組織障害の解析を進めている。また、これらマウスから、Col1a1 陽性血管周細胞を磁気細胞分離を用いて採取・培養し、in vitro での解析も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、in vivo でのモデル作成は順調に進んでおり、in vitro での解析も開始している。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中の in vivo、in vitro の解析をさらに進め、学会発表および論文化を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
in vivo で回収したサンプルを凍結保存し、次年度にまとめて解析することにしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
抗体の購入やアレイ解析に使用する予定である。
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