腎臓は肝臓とともに糖新生を行える臓器であり、絶食時には糖新生の40%を担う。H+-ATPaseは細胞内小胞を酸性にして、酵素の活性化やチャネルのmembrane recyclingに重要な役割を果している。腎糖新生の基質のグルタミンはミトコンドリアでαケトグルタル酸に変換される時に2分子のアンモニアを産生し、αケトグルタル酸は糖新生に使われる。腎H+-ATPaseをバフィロマイシンで抑制するとアンモニア産生酵素、腎糖新生の蛋白発現が抑制され、血糖が正常レベルに改善した。H+-ATPase阻害薬による腎糖新生の調節は糖尿病の新たな治療戦略になり得る。
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