研究課題
前年度まで実施してきた研究を継続して行った。アミロイド原性の高いTTRのC末端側フラグメントペプチドを用いた細胞培養モデルを構築し、TTRアミロイドーシスの病態解析を継続して実施した。RNA-seqを用いた網羅的発現解析で得られた発現変動分子をリアルタイムPCR法で解析し、血管平滑筋や神経由来の複数の細胞株でアミロイド沈着量に依存して発現変動が確認できた。また、アポトーシスに関連する分子の発現誘導も確認された。また、前年度までに得られた抗アミロイド作用を持つ化合物の解析を詳細に実施し、アミロイド形成抑制作用およびアミロイド線維の分解作用が化合物の容量依存性に確認できた。TTRのアミロイド形成過程で、TTRの四量体が単量体へ解離する過程も重要と考えられてきたが、アミロイド線維を分解する作用が確認できた化合物の中で、TTR四量体の安定化作用も合わせて有する化合物も同定できた。今後はこれら化合物の抗アミロイド効果やアミロイド分解作用のメカニズムを詳細に解析する。アミロイド化したTTRに特異的に反応する抗体を用いた抗体治療の解析を実施し、培養細胞上でアミロイド形成抑制効果が確認できた。また、マクロファージ由来の細胞株を加えることで、より効率良くアミロイドを除去できることも確認できた。今後はアミロイド特異的な抗体およびマクロファージがどの様にTTRアミロイドを除去するか詳細に解析する予定である。本病態を解析可能なin vivoモデルの開発が完了すれば、in vivoモデルを用いて上記の化合物や抗体の抗アミロイド効果を検討する。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 17件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 6件、 招待講演 5件)
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