アルツハイマー病(AD)は認知症の発症に10年以上先行する前臨床期より病理過程が始まっている.その病理過程を修飾する治療法の開発には,無症状の状態で前臨床期ADの病態を評価するバイオマーカーが必要である.その1つとして安静時fMRIによる脳の大域的神経結合(コネクティビティ)が期待されている.安静時fMRIは非侵襲的で経時的観察が出来る利点があるが,コネクティビティの信号は小さく,さらに撮像中の体動や呼吸・心拍などによる生理学的雑音の混入があるので,その対応が重要である.本研究は生理学的雑音に対処出来る強力な画像前処理や生理学的雑音に堅牢な信号の抽出方法を開発した.
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