研究課題/領域番号 |
15K09358
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
平田 幸一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60189834)
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研究分担者 |
田中 秀明 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (50296159)
高嶋 良太郎 獨協医科大学, 医学部, 助教 (50591939) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 脳電場解析 / 慢性片頭痛重症度解析 / 薬物乱用頭痛重症度解析 |
研究実績の概要 |
平田,高嶋は,研究目的,予想される結果を説明しこれに同意を得られた,(国際頭痛分類 第3版beta版:ICHD 3 beta)の1.3 慢性片頭痛に合致した持続中枢感作をもつ難治性慢性片頭痛患者および薬物乱用頭痛 (ICHD 3 beta 8.2薬物乱用頭痛)の20名に加え35名にした研究参加への基礎的働きかけを行い承諾を得,研究がスタートした. 獨協医科大学に所属の現有言語聴覚士とともに,頭痛の発現因子の評価・解析(薬剤投与数,種類:アセトアミノフェン,アスピリン(ASA),それ以外のNSAIDs,トリプタンなど,外気温,気圧の変動,嗅覚,音,光刺激),重症度の評価を行った.副次的な事項として,引き起こされた認知機能障害およびうつの評価も行いデータベース作成を行った. 脳電場の測定には,獨協医科大学臨床研究棟,神経生理室のシールド室および獨協医科大学臨床検査部脳波測定室において行った. 脳電場解析にはスイスチューリッヒ大学KEY研究所開発のLow Resolution Brain Electromagnetic Tomography(LORETTA)の最新版sLORETTAを用い脳電場を推定した. 平田は以上の脳電場topographyの結果を統計解析中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
患者の収集,検査測定がほぼ目的通りに終わりデータ解析を進めている. 以上の進捗状況は計画をほぼ充足しているため,おおむね順調に進展しているとした.
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今後の研究の推進方策 |
28年度に準じ,研究目的,結果を説明しこれに同意の得られた,ICHD 3 betaに合致した持続中枢感作を呈した難治性慢性片頭痛患者およびICHD 3 beta 8.2薬物乱用頭痛で片頭痛予防薬が投与されている対象をさらに35名まで集め,各々の電場検討を検討を行った.各被験者につき片頭痛予防薬,とりわけ抗てんかん薬やCa代謝拮抗薬投与が視覚,音刺激中の電位の異常にいかなる影響を及ぼすのかにつき検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していたスイスチューリッヒ大学KEY研究所での打ち合わせが,Roberto D Pasqual Marqui博士の日本長期滞在により,国内で実験結果の解釈につき討論が可能となったため. また、嗅覚検査キット等については次年度早々に購入する予定である.
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次年度使用額の使用計画 |
嗅覚過敏と片頭痛に関する予備的検討を行うため嗅覚検査キットを購入する. また,脳電場topographyの結果を統計解析し,データの整合性を検討するため,フラッシュメモリ,記録用紙,プリンタインクなどの消耗品を購入する. 次年度もRoberto D Pasqual Marqui博士に解析をしていただく予定である.
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