脂肪細胞分化において重要な役割を果たすPPARγによるC/EBPα遺伝子の転写制御機構は不明であった。ChIP-seq解析により、C/EBPα遺伝子の遠位領域にPPARγ結合部位のクラスターを同定し、これらの領域はスーパーエンハンサーを形成していた。さらに遠位エンハンサーとプロモーターにゲノムのループ構造の形成に関わるCTCFの結合部位を見出した。4C-seqや3C法では、遠位エンハンサーとプロモーター間に分化により増強する近接関係を認めた。PPARγによるC/EBPα遺伝子の転写制御において、CTCFを介したスーパーエンハンサーを有するクロマチンループの形成が重要である可能性が示唆された。
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