T3は甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)産生を阻害するが機序は不明であった。我々はかつて甲状腺刺激ホルモンβ鎖(TSHβ)遺伝子のT3による負の制御ではTSHβの発現に必須な転写因子GATA2の機能をT3結合したT3受容体(TR)β2が阻害する事を報告した。今回、TRHニューロンにもGATA2発現が確認された。TRH をコードするpreproTRH遺伝子のプロモーター領域を解析すると機能的GATA応答配列がnt-357/-352に同定された。GATA2による活性化はTRβ2存在下でT3により約30%まで低下した。即ちTRHとTSHβは共通の機構で負に調節されると考えられた。
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