研究課題/領域番号 |
15K09483
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
小川 一英 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40423800)
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研究分担者 |
植田 航希 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80632190)
池田 和彦 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (90381392)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 骨髄増殖性腫瘍 |
研究実績の概要 |
骨髄増殖性腫瘍においてcalreticulin (CALR) exon 9変異はtype 1 (52 base deletion) とtype 2 (5 base insertion) を中心に約80種類が報告されている。Type 1-likeでは3n+1の塩基欠失、Type 2-likeでは3n+2の塩基挿入がみられることがわかっている。このため、我々はまず、症例におけるCALR変異陽性者をスクリーニングし、本態性血小板血症(essential thrombocythemia, ET)および原発性骨髄線維症 (primary myelofibrosis, PMF)症例においてそれぞれ若干名認めた。今後これらの症例の臨床的特徴が既報告と差異があるか検討することで、マウスの実験の参考にしていく予定である。同時に、我々はCALR変異マウスを作成している。我々はこれまでゲノム編集法などにより、現在までにtype-1 likeとtype-2 likeのマウスをそれぞれ複数得ている。現在、これらを交配して、繁殖させているところである。今後は、十分な数のマウスが得られた時点で、phenotypeの解析として末梢血算、血液分画、脾臓サイズおよび病理組織、骨髄病理組織、分画、colony assayによる細胞増殖能、骨髄移植実験による競合的造血再構築能の測定を予定している。これらによりETもしくはPMFの病像を反映することを期待しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
例数が予測よりもやや少ない(5例)ものの、既にCALR変異症例を見いだしている。また、CALR変異マウスについては、作出も順調に進行しているが、解析については今後行う。
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今後の研究の推進方策 |
症例のさらなる蓄積と詳細な解析を行う。マウスについては解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
消耗品購入において差額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
抗体等を購入する予定である。
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