血液腫瘍において、conjoined geneの形成と、キメラ転写産物形成の際のイントロンのエクソン化について明らかにした。Conjoined geneとは、隣り合った遺伝子間での融合遺伝子の形成であるが、我々は新規のconjoined geneを11種同定した。ゲノムアレイ解析ではconjoined geneの形成に伴うゲノムコピー数の変化は検出されず、転写レベルの現象であると考えられた。一方、染色体転座に伴うキメラ転写産物では、通常はイントロンとして除去される配列がしばしば転写産物の中に挿入されている。転座による遺伝子再構成の結果、イントロンのエクソン化が生じていると考えられた。
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