現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H27年度においては、血液細胞や造血器腫瘍におけるDHX29分子の発現を調べるため、正常末梢血由来の血液細胞、造血器腫瘍細胞株に加え、組織由来の血液・免疫細胞および造血器腫瘍の臨床献体などの多種多様な試料についてウェスタン・ブロットおよびリアルタイム定量PCRを実施予定であった。正常末梢血由来の血液細胞については、単球(単離直後、マクロファージおよび樹状細胞に分化後、さらにLPS刺激後)やB細胞(単離直後および抗CD40リガンド/IL-2刺激後)、CD4+T細胞・CD8+T細胞(単離食後および抗CD3/抗CD28/IL-2刺激後)、NK細胞(単離直後およびIL-2刺激後)を単離し、各細胞特性に応じた分化や活性化の培養を経て試料を準備して、DHX29の発現を調べられた。 造血器腫瘍細胞株については、THP-1やK562, U937, HEL, Jurkat, MOLT4, Ramos, KIS1, U266,P716など、骨髄性およびリンパ性の約10種類の各種造血器細胞株について発現の解析が可能であった。そのほかにも約20種類の細胞株が必要に応じて準備可能となっている。 組織由来の血液・免疫細胞および造血器腫瘍の臨床献体については、予想以上に検体の収集が困難であったこと、研究代表者の異動があったことから、進行が一時期遅滞し、十分な試料収集にいたらずデータ解析には至っていない。 他方、H28年度予定のDHX29のノックダウンについては、必要なプラスミドなどが入手できており、いつでもプラスミドやshRNAウィルスの作成が可能な状況となっている。実際、予備実験を始めており、次年度に向けた準備が順調に進んでいる状況となっている。
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