研究課題/領域番号 |
15K09510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
正木 康史 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40238895)
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研究分担者 |
河南 崇典 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20350762)
中村 拓路 金沢医科大学, 医学部, 助教 (90725003)
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研究協力者 |
伊藤 邦彦 静岡県立大学
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 濾胞樹状細胞 / CD14 / リンパ濾胞形成 / ファージディスプレイ / ランダムペプチドライブラリー / 多クローン性高ガンマグロブリン血症 / 多施設共同研究 |
研究成果の概要 |
IgG4関連疾患の治療の多施設共同前方視治療研究を行った。確診群44例では、完全寛解29例(65.9%)、全奏功率93.2%で、脱落以外の全例100%でステロイドが奏功した。 病因病態解析としてのファージ・ディスプレイ型ランダム・ペプチド・ライブラリーによる発現クローニングでは、8種類の患者血清反応性クローンが得られたが、反応クローンは現時点では分析不可能であった。 IgG4関連疾患の組織では、リンパ濾胞胚中心部の濾胞樹状細胞がCD14を発現し、その他の疾患ではこの所見は認めなかった。この所見が、IgG4関連疾患の病態形成において重要な鍵を握っていると考え解析を継続している。
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自由記述の分野 |
血液内科学、免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IgG4関連疾患は21世紀に入り日本より発信された疾患であるが、鑑別診断が極めて重要であり、診断さえ確実であれば中等量ステロイド治療が有効である事が示された。 また、IgG4関連疾患の病因病態として近年幾つかの自己抗原が同定されてはいるが、それだけで全ての本疾患の病態を説明するのは不可能である。増加している多クローン性のガンマグロブリンの反応エピトープが判明すれば別な意味での病因論が展開できる。 また本疾患においてCD14陽性濾胞樹状細胞が組織の病態形成において重要な可能性が示され、ここを標的とした治療の開発も期待できる。
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