研究課題/領域番号 |
15K09511
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
岩男 悠 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10612244)
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研究分担者 |
河南 崇典 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20350762)
正木 康史 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40238895)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | IgG4関連疾患 / メタボロミクス / 脂質メディエーター |
研究実績の概要 |
多施設共同の前方視試験に登録された症例を、IgG4関連疾患診断のアルゴリズムに当てはめ、確定群、擬診群、準確診群、否定群に分けるとともに、疾患、臓器別にカテゴライズを行った。本研究の対照については、性差、年齢差の影響を考慮し、IgG4関連疾患で多くを占める50~60歳代男性とし、治療前、治療後、健常人コントロールの血清それぞれ10例準備し、3群間、n=10例で、治療前・後、患者・健常人間での解析を行った。解析については、メタボロン社のライブラリーに登録された代謝物(分子量約50~1000の糖・アミノ酸・核酸・脂質等)を解析対象とした。解析の結果、IgG4関連疾患群では、起炎性の脂質メディエーターであるアラキドン酸(arachidonate(20:4n6)), 12-HETEが健常人群に比べ、治療前・治療後とも高い値を示した。また、その値は、ステロイド治療後でも、低下しなかった。IgG4関連疾患は、ステロイド治療により症状は著明に改善するが、ステロイド治療を中止すると高率に再発することが知られている。ステロイド治療で症状は改善しても、その根本的な原因は潜在していると考えられる。起炎性の脂質メディエーターが、IgG4関連疾患群で高値を示し、またその値は、ステロイド治療によって変動しないことから、これらの起炎性メディエーターが、IgG4関連疾患の炎症の遷延化に関連することが考えられた。この結果を踏まえ、脂肪酸代謝系の内、炎症に寄与するn-6系のアラキドン酸由来起炎性メディエーターを網羅的に解析した。
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