研究課題
(A) 関節炎におけるTIARP蛋白の病因的意義と治療への応用ーヒト及びマウスの解析TIARPにはマウス・ヒトともにvariantが存在し、特にExon3欠損TIARPは両者に強く発現が認められた。GPI誘導関節炎を用いて、variantの経時的な探索(mRNA,蛋白レベル)を行った。全長、Exon3欠損、及びシグナル伝達に必要なN末を欠損した3種類のTIARPをレンチウイルスベクター(GFPが導入されている)を用いてマクロファージに過剰発現させトランスフェクタントの作成に成功した。ヒトTHP-1細胞でもSTEAP4発現トランスフェクタントを作成した。STEAP4に関しては、TNF阻害薬、IL-6阻害薬でのみ治療後優位に発現が低下し、CTLA-4Igでは差が見られなかった。(B)抗シトルリン化蛋白抗体(抗環状シトルリン化GPI抗体を含む)の産生制御メカニズムGPI誘導関節炎で抗CCP抗体が産生され、皮膚においては発症前に、関節炎においては発症後にシトルリン化たんぱく質が認められた。また血清中にも1バンドのシトルリン化蛋白が同定された。また、PAD阻害剤であるC1-amidineの投与でGPI誘導関節炎が軽減し、皮膚・関節・血清シトルリン化蛋白が低下した。また、血清中のIL-6が顕著に低下した。
2: おおむね順調に進展している
ヒトSTEAP4の解析は論文アクセプト済み、他の検討も論文準備中である。
TIARP/STEAP4バリアントに関しては、臨床的な意義も考慮に入れて進める。TIARPに対するモノクローナル抗体を作成中であるが、アンタゴニストやdepletion抗体として使えるかを検討していく。
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Clin Rheumatol
巻: in press ページ: in press
Clin Exp Immunol
巻: 180 ページ: 458-466
http://www.md.tsukuba.ac.jp/clinical-med/rheumatology/