研究課題
1. マウス関節炎モデルに関しては、野生型マウスにおけるコラーゲン誘導性関節炎(CIA)の系が安定した。また、足関節軟骨・滑膜・リンパ節のmRNA抽出のセットアップが終了し、免疫組織染色、ならびにFluoZin-3によるZn2+濃度の解析はセットアップ中である。軟骨特異的ZIP8トランスジェニックマウス(Col2A1-Zip8 TG)は交配により個体数が確保され、CIAの予備実験を開始するとともに、軟骨特異的MTF1欠損マウス(Col2A1 Cre-Mtf1 KO)の交配を開始した。軟骨特異的MT-1/2欠損マウス(Col2A1 Cre-Mt KO)ならびにT細胞特異的MT-1/2欠損マウス(CD4 Cre-Mt KO)を作成準備中である。2. 野生型マウス脾細胞よりナイーヴCD4陽性T細胞を単離し、Th0/Th17/Treg条件下で培養した際、Th17分化において複数の亜鉛トランスポーター(ZNT1-10、ZIP1-14)の発現が増強されることを見出し、その確認、経時的変化、ならびに細胞内Zn2+濃度変化との関連を解析中である。また、MT-1/2のノックダウンベクターを作成済みである。
3: やや遅れている
CIAの発症率および発症までの期間が安定せず、試薬の変更などにより系が安定するまでに時間を要した。
CIA発症後の組織における亜鉛関連遺伝子発現には変動が認められ、関節炎病態における亜鉛制御機構の関与が示唆される。セットアップに時間は要したが、計画通りで研究を遂行したい。
マウス関節炎モデルとその解析のセットアップに時間を要し、本年度実施計画の一部が次年度実施予定となったため。
Th17分化における亜鉛濃度制御に重要な亜鉛トランスポーターZNT/ZIPを絞り込み、MTとともにベクターの作成・マウスの作成を進め、それらの関節炎病態における役割を明らかとする。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Arthritis Rheumatol
巻: 67 ページ: 1491-502
10.1002/art.39091
巻: 67 ページ: 2651-60
10.1002/art.39266