研究課題
病理組織の免疫組織学的検討、Wnt10a強制発現細胞と線維芽細胞、血管内皮細胞の供培養系(in vitro)、自己免疫動物モデル/Wnt10aノックアウトマウス(in vivo)を用いた検討を行い、膠原病の難治性病態におけるWntシグナルの関与を明らかにしてその同阻害療法による治療戦略を構築することを目的として研究を行った。in vitroで得られた情報をもとに、Wnt阻害療法による疾患克服が可能であるかを疾患モデルマウスおよびヒト臓器移植SCIDマウスを用いたex vivoの系を用いて解析した。膠原病リウマチ性疾患モデルマウスに対して、膠原病リウマチ疾患における間質性肺炎、肺高血圧症、糸球体硬化などに対して、カルシニューリン阻害剤、Jak-STAT阻害剤、イマチニブ、プロスタサイクリン誘導体、エンドセリン受容体拮抗薬などが実臨床では使用され病態を部分的に抑制することが報告されている。これらの薬剤のWnt10a阻害効果をCOSあるいはNIH3T3にWnt10aを強制発現させたstable transfectantを作成して、この細胞と各種線維芽細胞、血管内皮細胞などと供培養を行い、形質転換、増殖、基質産生、抗アポトーシス能に関与する分子の発現に与える影響をin vitroの系を用いて検討した。また、新規低分子化合物による治療の可能性をこの実験系で探求した。そこで得られた薬剤を浸透圧ポンプにて投与してその効果を検討した。SCIDマウス背部に強皮症由来皮膚を蛍光標識したWnt10aのstable transfectantをinjection移入した組織を移植して14日後の組織における形質転換、間葉細胞マーカー、細胞間基質、アポトーシス関連分子、細胞増殖因子の発現を検討した。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
PLoS One
巻: 13 ページ: e0195156
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