研究課題/領域番号 |
15K09547
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小屋 俊之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90444158)
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研究分担者 |
坂上 拓郎 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00444159)
長谷川 隆志 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (90361906)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アレルギー喘息 / 免疫療法 / 樹状細胞 / shRNA |
研究実績の概要 |
実験動物としてC57Bl6マウスを使用し、抗原として卵白アルブミン (OVA)を使用している。骨髄由来樹状細胞の作成は、我々の以前の報告(Koya T et al. 2006, 2007, 2009)をもとに行った。shRNAはSanta Cruz biotechnology社のshRNAレンチウィルス発現システムを使用し、copGFP control plasmidをコントロールに用いた。shRNAの導入は樹状細胞培養過程で添加するだけで可能であるが、最適導入効率を探求するためにはさまざまな条件で行った。またshRNA導入された樹状細胞をpuromycinで選択する方法を用いて行った。しかし導入効率が極めて不良であり、また長期間の培養にも困難であることも判明した。Sorting技術を用いて、selectionする方法もあるが、Santa Cruz biotechnology社のshRNAレンチウィルス発現システムでは、標的shRNAにはGFPが付加されていないため、sortingを使用することはできない。また実際にCD86 shRNAを導入したが、発現の抑制は軽度で、骨髄由来の樹状細胞を使用する系では困難と判明した。 そこでDC2.4というC57Bl6由来の樹状細胞cell lineを使用し、遺伝子導入を行っている。このcell lineはもともとco-stimulatory moleculeの発現が低く、抗原提示能も若干低いため、shRNAを使うよりも、遺伝子導入をし、強制発現させる系を作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験を手伝う大学院生の異動があり、実験のスケジュールが遅延したことが一つの原因である。しかし4月より新しい大学院生が実験を継続しており、人員的な要素は解消されている。 その他に当初は骨髄由来樹状細胞を使用して、shRNA導入を試みていたが、いろいろ条件を設定したものの、導入効率が悪く、抗原提示機能を保持した状態で実験に使用することが困難なため、断念している。そのためcell lineを使って、一から実験を再開しているため、その条件設定に時間を費やしている。
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今後の研究の推進方策 |
上述したように、樹状細胞のcell lineを使って実験系を作成しており、基礎的データはそろってきている。次の段階として遺伝子導入を予定しており、秋前までに遺伝子改変樹状細胞を作成する予定である。 動物モデルはすでに完成されており、樹状細胞の調整ができしだい、in vivoの実験系に移行可能であるため、条件設定にしっかり時間をかけたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験用途で使用したが、小額の残余がでたため、翌年に繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度と合わせて、実験消耗品および旅費に使用する。
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