気管支喘息発症・増悪因子としての炎症性樹状細胞および好塩基球の役割を調べるために、喘息患者の誘発喀痰を使用し、以下の研究を行い一定の結果を得た。すなわち、1)誘発喀痰のフローサイトメトリー法による解析法の確立、2)誘発喀痰中の樹状細胞および好塩基球数の解析、3)喀痰中好塩基球のフェノタイプ同定、4)喀痰中好塩基球の臨床的意義。 成人気管支喘息患者において、喀痰中炎症性樹状細胞および好塩基球数が増加していることが明らかとなった。さらに、喀痰中好塩基球数は喀痰中好酸球と正の相関を示すのみならず、末梢血好塩基球と比較し活性化していることが示され、好酸球性喘息の増悪因子となる可能性が示された。
|