補体の低下を示すIgG4関連疾患患者血清よりIgG4を分離し、糖鎖解析を試みた。1.健常人IgG4の糖鎖とIgG4関連疾患患者IgG4の糖鎖の比較では、健常人と比べIgG4関連疾患ではガラクトース欠損IgG4糖鎖濃度およびフコース化IgG4糖鎖濃度が有意に増加しており、2.IgG4関連疾患における低補体血症、腎病変、膵病変、リンパ節腫脹の有無とIgG4糖鎖濃度の比較検討を行った結果、低補体血症を呈するIgG4関連疾患患者より分離したIgG4の糖鎖は、フコースが欠損したIgG4糖鎖濃度が低下していたが、IgG4関連疾患における各病態間においては、IgG4の糖鎖に相違は見られなかった。
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