私達は、重症の慢性蕁麻疹患者の皮膚マスト細胞にGタンパク質共役型受容体に属するMas related gene X2 (MrgX2) の発現が健常者と比較して有意に増強していることを報告した。ストレスで神経細胞から分泌されるsubstance PによりMrgX2を介して皮膚マスト細胞は、ヒスタミンを遊離した。すなわちストレスによる慢性蕁麻疹の増悪の機序と考えられる。一方、MrgX2が関節滑膜マスト細胞においても発現しており、関節リウマチにおいてもsubstance Pが病態に関与していることが示唆された。
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