研究実績の概要 |
「研究目的」ヒト末梢血制御性B細胞(Bregs)分画を明らかにする。 「研究方法」健常人(ボランティア)5名の末梢血単核球を用いてヒト末梢血制御性B細胞(Bregs)分画の検出を試みた。 「研究結果」Bregs分画は(IL-10産生細胞/CD19陽性細胞)、何も刺激無しの条件下(natural)では、0.3%未満であり、検出は困難であった。しかしながら、リンパ球刺激物質であるCPG(ODN2006)の刺激(0.03mclM, 0.1mclM, 0.3mclM, 1.0mclMおよひ3.0mclMの5段階)下で、コントロール群をODN2006コントロールとして使用した場合に、24時間、48時間および72時間後のBregs分画は、ODN2006刺激濃度非依存的で、1.2%程度てあった。また、24時間後が、他の48時間および72時間後に比較して、検出率は高く、ODN2006刺激は24時間以内が良好であると判明した。さらに、PMAおよびカルシウム・イオノファー(Ionomycin)刺激下(6時間培養後)では、Bregs分画は1.8%程度であることが解った。 「考察」ODN2006の刺激では24時間以降、Bregsの検出率は徐々に低下することを見出した。また、PMAおよびIonomycin刺激下が最も効率にBregsを検出できると考えられた。いずれにしてもBregsは末梢血には少ない割合でしか存在しないと考えられた。
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