エピジェネティクス機構は可逆的な変化であることから、治療標的として有効であると考えられている。本研究は既存の抗精神病薬におけるエピジェネティクス変化を介した神経細胞機能への影響を解明することを目的とした。抗精神病薬AmitriptylineはAtf3, Hmox1プロモーターのヒストンH3K4トリメチル化し、遺伝子発現を増加させることがわかった。さらにAmitriptyline前処理により神経細胞死を抑制する効果があることを見出した。本研究結果から既存の抗精神病薬の中にエピジェネティクス遺伝子発現を変化させ、神経細胞死を抑制する効果があることが示唆された。
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