研究実績の概要 |
本申請で提案していた骨髄移植と他の方法の組み合わせによってクラッベ病の治療効果を相乗的に改善することについては、米国のグループから類似した報告が相次いでなされた (Hawkins-Salsbury, J. Neurosci. 35: 6495-505, 2015 ; Marshall, M. S., Mol. Ther. 26: 874-889, 2018)。そこで、次段階の治療法のアプローチ開発として、移植する治療用細胞をマウスではなく、ヒト由来のものに変更して、細胞の生着について基礎検討を行った。ホストの髄鞘形成不全マウスには免疫不全を導入する必要があり、現在得られる最も完全な免疫不全バックグラウンドを使用したところ、生着は不良であった。免疫不全により髄鞘再生に必要なサイトカインや成長因子が欠乏しての結果と考えて、現在、他の免疫不全バックグラウンドで移植実験を再試行している。当該年度での論文の発表等はなかった。
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