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2015 年度 実施状況報告書

子どもの慢性疲労と不注意の脳内機序解明と治療法開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K09596
研究機関熊本大学

研究代表者

上土井 貴子  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (90363522)

研究分担者 水野 敬  国立研究開発法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, 上級研究員 (60464616)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード小児慢性疲労症候群 / 注意欠陥多動症候群 / 脳科学 / fMRI / 報酬 / 意欲 / 疲労 / 治療
研究実績の概要

小児慢性疲労症候群(Childhood Chronic Fatigue Syndrome, CCFS)と不注意優勢型の注意欠陥多動症候群(Attention Deficit Hyperactivity Disorder, ADHD)に共通する中核症状「慢性疲労・不注意・学習意欲および報酬の感受性低下」に関わる脳領域の活動状態を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて検討する。そして、両疾患患児を対象とした各種治療によって変化する注意の制御機能と報酬の感受性に関わる脳活動を手掛かりとし治療中断・終了をも含む数か月単位の治療効果を検証することで、脳科学の活用により小児・思春期CCFS患児とADHD患児の中長期的な治療法を確立することを目的とした。CCFS患児のうちADHD患児と同様に不注意症状が顕著な症例において、数週間の治療前後に行動生理学的検査を実施し、注意課題成績が改善する症例を認めた。次年度に予定する治療中または治療後に継続的にフォローアップ検査を続けていくことに繋がる成果が得られた。脳科学研究については、倫理委員会の変更申請手続きを済ませ、協力機関と役割分担・実施時期を調整し、今後本研究を円滑に進めるための基盤を整備した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

行動試験は順調に進められているが、MRI研究実施のための準備、被験者選定などに時間を要しているため。しかしながら、行動試験の結果から認知機能評価系の有用性は示せていることから次年度は被験者を募り脳科学研究の実施を進めて行く予定とする。

今後の研究の推進方策

行動試験の結果を活かし、CCFS患児とADHD患児の中長期的な治療効果を脳科学的に検証する。中長期的な治療介入効果を検証するためには、被験者負担などが大きいことも考慮し慎重に被験者の選定を行うと共に、一旦同意取得後もいつでも同意撤回可能だということをインフォームドコンセント取得時に文章に明示するだけでなく、分かり易く候補被験者とその家族に対し説明するように努める。慎重に研究を進めながらも、CCFS患児とADHD患児における不注意と学習意欲・報酬感受性の脳内機序および中長期的な治療効果について医療従事者と国民に還元できる新たな知見が得られるよう研究を進めて行く。

次年度使用額が生じた理由

若干の研究の遅れから実験に関わる研究協力者(被験者)の謝金分の執行が困難となったため。

次年度使用額の使用計画

上記理由より、次年度の本実験参加の被験者謝金として執行予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小児慢性疲労症候群の易疲労性・疲労回復性と治療効果2015

    • 著者名/発表者名
      水野敬、上土井貴子、高野美雪、川谷淳子、田島華奈子、梶本 修身、渡辺恭良
    • 学会等名
      第11回日本疲労学会総会・学術集会
    • 発表場所
      山口県総合保健会館(山口県山口市)
    • 年月日
      2015-05-16 – 2015-05-16

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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