研究課題/領域番号 |
15K09601
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小林 博司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90266619)
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研究分担者 |
樋口 孝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30595327)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | iPS細胞 / ジンクフィンガー / デバイス |
研究実績の概要 |
クラッベ病モデルマウス由来のiPS細胞を用いて,ジンクフィンガーシステムにより遺伝子導入し神経細胞などに分化させ、移植用のデバイスを作成する計画だが、 その前段階として、モデルマウス由来の末梢神経(シュワン)細胞株へのジンクフィンガーシステムを用いたin vitro 遺伝子導入には成功している。ジンクフィンガーmRNAと正常ドナープラスミド、標的細胞(モデルマウス由来のシュワン細胞株)でエレクトロポレーションにより遺伝子導入した細胞は、導入を行わなかったモデルマウス由来の細胞株と比較して有意に欠損酵素であるβガラクトセレブロシダーゼ(GALC)が上昇していた。(p=0.021)
次の段階としてモデルマウス由来のiPS細胞への遺伝子導入を試みているが、ジンクフィンガーmRNAの劣化により導入に十分成功していない。
またムコ多糖症(Ⅱ型またはVII型)モデルマウス由来のiPS細胞に治療遺伝子を導入し、分化させることよる神経細胞・心筋細胞デバイスの作製は現在準備段階。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
クラッベ病モデルマウス由来のiPS細胞への遺伝子導入の前段階として、末梢神経(シュワン)細胞株へのジンクフィンガーによる遺伝子組み換え・導入は成功しているが、iPS細胞への導入および神経細胞などへの分化には十分成功していない。この理由として、使用しているジンクフィンガーmRNAの経年劣化が考えられ、今回新たに作成し直している。
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今後の研究の推進方策 |
クラッベ病モデルマウス由来のiPS細胞への遺伝子導入に関してはジンクフィンガーシステムの再整備は出来ているので、iPS細胞の再調整、遺伝子導入条件、分化の検討を早急に行っていく。そのうえで神経細胞デバイスの作製を試みる。 ムコ多糖症由来の治療iPS細胞による神経細胞・心筋細胞デバイスの作製も併せて検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
iPS細胞への遺伝子導入計画が遅れ、必要な実験試薬などを購入するのを延期しているため。 またこれらの成果発表に必要とする旅費なども使用していないため。
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次年度使用額の使用計画 |
遺伝子導入の不調の原因と思われるジンクフィンガーmRNAは新規購入済み。これからiPS関連試薬を計画的に購入していく。また成果発表も国際学会を含めて計画する。
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