本研究は成熟シナプスの維持機構の分子基盤の解明を目指している。まずは、シナプスの成熟過程が良く研究されているマウス外側漆状体(視覚情報の中継核)に着目し、レット症候群の原因遺伝子であるMeCP2のタンパク質発現パタンの解析を行った。そして、中継細胞であるグルタミン酸作動性ニューロンにおいて、臨界期の視覚経験によりMeCP2のタンパク質の発現が誘導されることを明らかにした。この成果は2018年5月にPLOS ONEに受理されている。また、シナプス維持に必須の因子のスクリーニングを行う実験系の立ち上げもほぼ終了し、その現在はスクリーニングを進行中である。
|