研究課題
リソゾーム酵素欠損症では、一般的に酵素補充療法の有効性が期待できるが神経変性を伴う疾患に対しては血液脳関門(BBB)の存在が大きな障害となり、有効な治療戦略が立てられていない。本研究では脳全体の広範な神経変性を伴う、異染性白質ジストロフィー(MLD)モデルとして、脳神経組織に対する長期の酵素補充療法が出来る革新的な治療法を検討している。本年度はBBBを通過可能な、self-complementary AAV (scAAV) ベクターによりMLD欠損酵素であるASAを発現させ、MLDのモデルマウスに投与を行い治療効果の検討を行った。scAAVベクター投与したモデルマウスでは脳内にADAの発現が認められ、行動実験においても改善を認めている。今後、長期にわたり経過観察を行い、行動の改善、安全性の検討を行っていく。
2: おおむね順調に進展している
MLDモ出るマウスにASA発現self-complementary AAVベクターの投与を行い、脳内にADAの発現が認められ、行動実験においても改善を認めている。
今後、長期にわたり経過観察を行い、行動の改善、安全性の検討を行っていく。
見積もりよりも安く物品購入が可能であった。
次年度のMLDモデルマウスの解析費用として使用予定。
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10.1016/j.ymthe.2016.10.008.
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