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2016 年度 実施状況報告書

FAM111Aの骨成長、ミネラル代謝における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K09612
研究機関帝京大学

研究代表者

磯島 豪  帝京大学, 医学部, 講師 (00568230)

研究分担者 北中 幸子  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30431638)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード骨代謝 / 軟骨分化 / 成長障害
研究実績の概要

FAM111Aの生体内での機能は不明のため、Kenny-Caffey症候群(KCS)の成長障害に注目し、軟骨細胞における分化に影響を与える分子であると考えて実験を行った。実験には、軟骨分化のin vivoモデルであるATDC5細胞(マウス由来)を用いた。KCS2型およびOsteocraniostenosisの原因として報告のあるヒトFAM111A遺伝子のR569H、Y511H、P527Tを強制発現させた細胞系列、および、マウスFam111aをノックダウンさせた系列を作成して、その細胞系を用いて軟骨細胞の分化に関係する分子の発現量の変化を同定することを目的に実験を行った。
レンチウイルスを用いてDOX誘導性FAM111A(野生株、R569H、Y511H、P527T)強制発現ATDC細胞株を樹立し、さらにレトロウイルスを用いてFam111asiRNA安定発現ATDC細胞株を樹立した。これらの細胞株について、分化前、分化1週後、分化2週後、分化3週後、さらにリン酸を加えて2日後に細胞を回収してRNAを抽出した後にcDNAを作成した。これらのcDNAを用いて、リアルタイムPCR法を用いて、軟骨分化に関わる種々の分子の発現量解析を行った。しかしながら、本年度は、再現性のある安定した結果を得ることはできなかった。今後は、実験系が安定して機能しない原因を追求して、本細胞株を用いた実験で安定した結果が得られれば同様の手法で実験を継続したいと考えている。もしも、安定した結果が得られなければ、別の実験を考える予定である。
FAM111Aは機能が全く不明な遺伝子であるため、機能解明には時間がかかると考えられる。今後は地道に実験を進めることでFAM111Aの生体内での機能が解明していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者が研究機関の異動になり、新しい職場で実験体制を作ることが必要となったため。

今後の研究の推進方策

本年度は、すでに作成したATDC5細胞株について、安定した結果が得られない理由を考えていく。分化させていないATDC5細胞に対してリポフェクションを用いた強制発現系では、比較的安定した結果が得られているため、リポフェクションを用いた実験系で安定した結果を得られるか再確認を行う。東京大学医学部小児科において、トランスジェニックマウスやiPS細胞を樹立しているため、共同研究が可能であれば、共同で新しい実験系を模索していく。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の所属機関が異動となり、実験計画自体が大幅に遅れを取っているため。

次年度使用額の使用計画

本年度は、これまで行ってきた実験系にこだわらずに、新しい実験系での実験にチャレンジする。免疫染色やマウスを用いた実験など、視点を変えた実験にトライしていく。

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公開日: 2018-01-16  

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