研究課題/領域番号 |
15K09620
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青天目 信 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30570072)
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研究分担者 |
富永 康仁 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 助教 (20599245)
岩谷 祥子 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任助教 (60724903)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 神経科学 / 先天代謝異常 / グルコーストランスポーター1欠損症 |
研究実績の概要 |
この研究は、グルコーストランスポーター1欠損症に対して、新規治療法を導入すること、新規診断法を開発すること目的とした研究である。 医学的研究のガイドラインの制定、臨床研究法案の制定を前にして、未承認薬剤を用いた新規治療法の開発に向けての倫理委員会審査が,現在滞っている。そこで、まず、自然歴について明らかにすることを目標として研究を行っている。自然歴研究については、すでに倫理委員会の審査を通り、検討している。現在、31名の患者について情報が手元にあり、検討しているところである。 新規診断法は、輸送体活性を測定する新しい方法を開発することである。従来の測定法は、放射性同位元素を含む化合物を用いる方法であったが、RI施設での実験が必要なために、準備や採血のタイミングなどの準備が煩雑であった。RIを使わないで、蛍光色素を用いた検査法を考えたが、感度が低く、現時点では、まだ見通しが立たない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1) 新規治療法の開発 この研究は、既存薬ではない化合物を投与する臨床研究である。グルコースに代わる脳内のエネルギー基質として、有機酸を投与して、その効果を既存の治療である食事療法と比較することを目指している。しかし、こうした未承認薬を用いた臨床研究は、医学的研究のガイドラインの整備、臨床研究法案の制定を前に、研究の審査が困難となっており、進んでいない。この間に、自然歴研究を行って、介入の有効性を判断する基準を明らかにすることとした。現時点で、31名の患者の情報が集まり、生化学的検査結果、遺伝子検査結果、臨床的重症度の相関関係を比較検討している。
(2) 新規診断法(輸送体活性の測定法)の開発 従来の測定法は放射性同位元素を用いる方法で、RI施設を用いないとできない方法であった。これを蛍光色素を用いた研究法で代替することを目指して実験を行ったが、感度が低く、現時点まででは有効な方法を編み出せていない。
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今後の研究の推進方策 |
倫理委員会の審査を要する他の研究に、共同研究者として参加をした。その知見を活かして、臨床研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
倫理委員会申請に時間を要し、臨床研究が進んでいないため
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次年度使用額の使用計画 |
倫理委員会審査前のコンサルトに用いる予定
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