高IgM症候群(HIGM) 4型を含む抗体産生不全症に対する全エクソン解析の結果、20遺伝子の異常症を明らかにした。T細胞新生能を示すTREC低下群から、活性化PI3Kδ症候群(APDS)1型患者22例を同定した。移行B細胞・濾胞T細胞・形質芽細胞の増加、CD4ヘルパーT細胞の減少が特徴であり、診断に有用であること、長期無イベント生存率が39.6%と不良であり、造血幹細胞移植が有効であることを示した。血清のIgG2低下が90%に見られ、試験管内でもIgG2の産生異常を確かめたが、活性化したPI3KδがIgG2クラススイッチを阻害する機構については、今後の検討課題である。
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