[方法と結果] 発症4日目の腱索新鮮標本からウイルスのメタゲノム解析を行った。また過去の腱索断裂4例と対象2例の僧帽弁ホルマリン固定切片からRNAを抽出し、腱索断裂組織のRNAトランスクリプトーム解析を行った。抗SSA抗体の関与についても検討した。メタゲノム解析では、病因と確定できる微生物ゲノムは検出されなかった。また6例のトランスクリプトーム解析でも、本疾患に特徴的な発現遺伝子のパターンや抗SSA抗体の特異的証拠は得られていない。 [結論]今回の検討では症例数が少なく、本疾患の核心に至る所見は得られなかった。今後さらに症例数を重ねて、本疾患の病因と病態に迫り的確な治療および予防に繋げる。
|