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2017 年度 実績報告書

ゼブラフィッシュによる薬物の発生毒性評価 ~マウス・ラットとの比較~

研究課題

研究課題/領域番号 15K09713
研究機関金沢医科大学

研究代表者

坂田 ひろみ  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50294666)

研究分担者 福井 義浩  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (50144168) [辞退]
澤田 和彦  つくば国際大学, 医療保健学部, 教授(移行) (10284324)
研究期間 (年度) 2015-10-21 – 2018-03-31
キーワードゼブラフィッシュ / 発生毒性 / 骨染色
研究実績の概要

本研究は、化学物質の発生毒性試験におけるゼブラフィッシュの有用性を検討することを目的に実施された。平成29年度は主にゼブラフィッシュで骨格形成異常を迅速に検出するための新たな骨染色法の開発と多重染色への応用、およびこの骨染色法で作製された透明度の高い標本を用いた画像取得法の検討を行った。ゼブラフィッシュを麻酔後、界面活性剤とKOHを含む透明化固定液に約16~72時間浸漬し、Alizarin red Sを含む染色液に15-60分浸漬した後、界面活性剤を含む洗浄液で余剰染色を除去した。骨染色標本はグリセロールに浸漬し、実体顕微鏡で観察・画像取得を行い、さらに蛍光ズーム顕微鏡と共焦点レーザー顕微鏡によるZ-stack撮像を行って三次元像描出を試みた。また、骨染色標本でHoechstによる蛍光核染色を行い、Alizarin red Sの蛍光との多重観察を行った。その結果、これまでよりも短時間で、透明度が高く、損傷がほとんどない骨格標本を作成することが可能な、新しい骨染色法が確立された。本法で作製した標本は軟部組織がほぼ完全に透明化しており、厚い軟部組織に覆われた骨(椎骨など)であっても高倍像を明瞭に描出することが可能であった。透明化処理後も組織構築は保たれており、核との二重染色や組織学的解析への利用も可能であった。また、骨染色に先立ってAlcian blueで軟骨染色を行うことで、骨と軟骨の二重染色も可能であった。 本法は鱗の除去以外は溶液の交換と温度管理のみの手順で行うことができるため、従来法より短時間でゼブラフィッシュ成魚の骨染色を行うことが可能になり、化学物質の発生毒性試験におけるゼブラフィッシュの利便性を向上されることに貢献した。また、本法は毒性試験等でスクリーニングとして多個体を解析する際に有用な骨染色の自動化の開発につながることが期待される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] A rapid and nondestructive protocol for whole-mount bone staining of small fish and Xenopus2018

    • 著者名/発表者名
      Sakata-Haga H, Uchishiba M, Shimada H, Tsukada T, Mitani M, Arikawa T, Shoji H, Hatta T
    • 雑誌名

      SCIENTIFIC REPORTS

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-018-25836-4

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 母体Poly (I:C) 投与による胎盤TLR3 シグナルの亢進部位の検索2018

    • 著者名/発表者名
      塚田剛史、島田ひろき、王 賀、坂田ひろみ、東海林博樹、八田稔久
    • 学会等名
      第123回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 母体Poly(I:C)投与による胎盤TLR3シグナルの亢進は脱落膜中の母体由来細胞で生じる2017

    • 著者名/発表者名
      塚田剛史、島田ひろき、王 賀、坂田ひろみ、東海林博樹、八田稔久
    • 学会等名
      第77回日本解剖学会中部支部学術集会
  • [学会発表] 白血病抑制因子はマウス栄養膜幹細胞から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を促進する2017

    • 著者名/発表者名
      王 賀、有川智博、廖 生俊、塚田剛史、坂田ひろみ、島田ひろき、東海林博樹、八田稔久
    • 学会等名
      第57回日本先天異常学会
  • [学会発表] マウス母体へのLIF投与は胎児大脳介在ニューロン産生に関わる遺伝子の発現を変化させる2017

    • 著者名/発表者名
      阪上大昌、三浦公実、羽立 譲、坂田ひろみ、塚田剛史、島田ひろき、王 賀、辰野貴則、石垣靖人、八田稔久
    • 学会等名
      第57回日本先天異常学会
  • [学会発表] 小型実験動物のための迅速骨染色法の開発2017

    • 著者名/発表者名
      坂田ひろみ、島田ひろき、塚田剛史、狩山信生、有川智博、東海林博樹、八田稔久
    • 学会等名
      第57回日本先天異常学会

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公開日: 2018-12-17  

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