脳性麻痺に対する治療として自己臍帯血細胞の移植がなされているが、移植した臍帯血細胞が、脳の細胞とどのように相互作用し、機能回復させているのかは明らかにされていない。われわれは、臍帯血細胞がエクソソームを介して、脳の細胞に作用していると考えた。エクソソームの神経保護作用を評価するため、脳虚血のin vitroモデルとして低酸素低グルコース負荷処理をしたSH-SY5Y細胞を用いた。エクソソームは臍帯血細胞を正常または低酸素虚血脳症モデルマウスの脳組織抽出液に暴露した後に回収された。脳障害部位の抽出液に暴露されたエクソソームは、細胞の生存率を増加させ、アポトーシスによる細胞死を抑えることを見出した。
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